キューバはブエナ・ビスタ出身のジューサ。ハバナにも長く住んでおり、
都会的なセンスと情感に溢れる歌心は、常に海を身近に接することが出来
る都市としての環境が生み出したのかもしらない。それは正に今の彼女の
作品に大きな特徴として見て取れるもので、豊かな感受性に基づくものだ。
幼い頃からギターを手に取り、後にキューバ独特の弦楽器であるトレスの
習熟に打ち込んだ経験は、伝統的なキューバの音楽への深い理解を促した。
これは単なる演奏技術の習得に留まらず、作曲作詞活動にも深い関わりが
あったと思われる。(トレスはキューバの伝統音楽に欠かせないギター様の
特殊な楽器。)更に今ではベースやピアノの演奏も手がけており、いずれも
高い評価を受けている。
更に、ジューサの音楽的背景はキューバ国内のみにあるわけではない。
情報化された社会の利便性を十分に生かし、ブラジルのMPB新世代派
(本作でも共演しているレニーニを始め、シコ・サイエンス、シコ・セザール
やカルリーニョス・ブラウン等の影響を強く受けたという。)を始めとして、
ファンクやヒップ・ホップ等、ありとあらゆるジャンルを貪欲に取り入れた
彼女の音は、ジャンルという旧世代の垣根を越えた存在の音楽ともいえる。
今回の作品では、レニーニ、セスト・センティド、アイデー・ミラネス、
ケルビス・オチョアといった豪華なゲストが招かれ、彩りを添えた一方、
オリジナル曲は少し減り、ジューサらしさが減ったのではないか。との
指摘もある。しかし、ご安心いただきたい。ジューサはもちろん、彼女
を支えるバック陣も彼女の個性を損なわせること無い演奏を行っている。
デビュー作「ジューサ」で作詞編曲・フェンダーローズ演奏で参加していた
ロベルト・カルカセスは本作でも重要なポジションを占めている。様々な音
を取り込んだ音楽だけに、その編曲はより一層重要な意味を持っている。
ロベルト・カルカセスはそんな彼女の音の魅力を十分引き出す事にこの作品
でも成功している。ジューサの音に欠かせない存在といってもよいだろう。
デビューから2年。進化し続けるジューサの音は前作「ジューサ」の彼女
らしさとはまた違った形で、新しい彼女らしさを作品として残してくれた。
| 1.Prelude (プレリュード) 2.Una Vaca y Una Foca (雌牛とアザラシ) 3.Espera (ウェイティング) 4.De Colores (カラーズ) 5.Breathe (ブリーズ) 6.Sube (駆け上れ!) 7.Fantasma del Marino (セイラーズ・ゴースト) |
8.Flash (フラッシュ) 9.Del Miedo (恐れ) 10.Time Is Just a Shadow (タイム・イズ・ジャスト・ア・シャドー) 11.Naufragio (破滅) 12.Re-Nacimiento (レ・ナシミエン) 13.Noticia (ニュース) 14.Descarga Track: Canda'o Cerra'o (デスカルガ・トラック:カンダオ・セラオ) |
人気Blogランキングに投票する!

私はキューバのさるさにハマっている関係で、YUSAのライブを観に行ったのですが、キューバのミュージシャンの懐の深さに感動しました。
このサイトでワールド・ミュージックを勉強したいと思います!
ジューサの音はサルサなどの中米を代表する音楽とはまた一風違った音ですよね。キューバ音楽の下地はあるのでしょうが、多くの音楽の影響がありジャンル分けに困る音といえます。強いてあげるならむしろブラジルのMPBではないでしょうか。新世代派MPBのアーティストとの共演も非常に多いようですし音楽性も他のジャンルに比べてより大きな影響を受けているように感じられます。
コメントありがとうございます。
ブラジル音楽は興味あるのですが、何から聴いたらいいのかわからなくて・・・オススメのアーティスト、探してみます。
そうそう、ブラジル系と言えば、むかーし昔に六本木のクラブ「アカラジェ・トロピカーナ」に数回行ったことがあって、そのノリの激しさと熱気に圧倒されました。また行ってみようかな。
「アカラジェ・トロピカーナ」に行かれたのですか。壺を押さえてますねぇwサルサ等熱い音楽が好きならアシェーやバゴーヂといったジャンルがお好きかも知れませんね。結構流行り廃りがあるジャンルなので絶対おすすめ!というのがありませんが、Ivete SangaloやCarlinhos Brown、Daniela Mercuri等を聴いてみるのが良いのではないでしょうか。あと、ほかのジャンルとしてはYUSAつながりでLenineというアーティストもいます。YUSAはLenineのバンドでベースをやっていたりします。こちらも興味があれば是非どうぞ。