Com Que Voz |
World-Portugal-Fado : ★★★★★
アマリア・ロドリゲス、1987年の作品。ポルトガルはリスボンとコインブラ二つの都市に根ざしたファド。ラテン語のFatum(運命)が語源となったといわれるFadoが歌うのはポルトガル語特有の情感「サウダーデ」。他のどの言語にも存在しないこの「もはや手の届かなくなってしまったものを思う気持」は、どこまでも寂しく懐かしく愛情に溢れている。 |
ポルトガル語圏でもポルトガル人特有の情感「Saudade(サウダーデ)」を歌わせたら右に出るもののいない伝説の天才ファディスタ。それがアマリア・ロドリゲス(1920生-1999没)である。(他のポルトガル語圏国家であるブラジルには「Saudade(サウダージ)」、またカーポ・ヴェルデには「Sodade(ソダーヂ)」という似た語彙の言葉がある。)激しいダイナミクスと狂おしいばかりの情感に溢れた歌唱法はメリスマと呼ばれる表現法によって特徴付けられる。この歌をしてその魂を揺さぶられない者はいないだろう。
1曲目の「Naufragio(難破船)」が始まるやすぐに悲しみの境地に追いやられる。ヴィオロン(ギター)とヴォイスの掛け合いそして共演がかもし出す特有の雰囲気は、大西洋を望む波止場をイメージさせるに十分である。出会いと別離、海に生きるさだめを感じる。また異色の選曲としては、同じポルトガル語圏の共鳴というのか?10曲目の「Formiga Bossa Nossa」のようにブラジル色の強い曲も挿入されていたりしてちょっとしたスパイスになっている。
1980年代を境にミージアやドゥルス・ポンテスといった新世代ファディスタが登場してきた。今再びアマリア・ロドリゲスを聴くことには懐古的な意味に留まらない重要な意味があると思うのだ。
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リンク貼りました。
確か私のは6年位前に買ったCDで、恐らくいろんなレコードから寄せ集めた編集盤ではないかと思います。未だパソコンも無くHMVとかアマゾンとか知らなくて近くのCD屋さんで取り寄せてもらいました。
1987年というとロドリゲス後期の作品になりますが是非聴いてみたいです。
御察しのとおり、blogに書いたCアマリアのDはこれです。
全盛期の声の美しさは衰えたものの、表現力は素晴らしいと思います
初めてこれを聞いたときに、内容もわからぬまま泪がでました。
この作品はなかなかの名作ですよ。ベスト盤を聴くのもいいですが、アルバムは作品としてアーティストの一貫したコンセプトが感じられとても楽しいものです。この手の音楽はベスト盤位しかなかなか手に入りにくい状況ではありますが、良かったらお聴きになってみてください。
旬を過ぎたアーティストというと、声の張りや潤いはなくなっていますが、その分経験からくるのでしょうか、深みや味わい深さを備えている事が往々にしてありますよね。この作品でのアマリア・ロドリゲスも正にそれにあたるのではないでしょうか。ファドの豊かな情感を表現するのにふさわしい味わい深い歌声は多くの方の琴線に触れることかと思います。
トラックバックどうもありがとうございます。
アマリアロドリゲスいいですね。
ファドですか?
このアルバムは聴いてないんですが、
「アートオブアマリアロドリゲス」だったか
そんな名前のアルバムを聴いた事あります。
「暗いはしけ」という曲がいいなと思いました。
その曲は正確にはファドではないらしいんですけど。解説に書いてありました。
この曲は五木寛之氏の小説なんかによく出て来て、
すごく気になってる曲だったんです。
それで図書館でたまたま、その曲が入っている
アルバムを聴いたと言う訳です。
後に、山崎ハコさんなんかが彼女のファンだという事なんかを知った次第です。
いいですね〜。
「暗い艀(はしけ)」は非常に有名な曲でアマリア・ロドリゲスを代表する曲といえるでしょう。フランソワーズ・アルヌール主演、アンリ・ヴェルヌイユ監督の映画「過去を持つ愛情」(1954)において「ファドの家」を舞台にアマリア・ロドリゲス自身が歌うシーンはファドを世界に知らしめるきっかけになったといわれています。
一つの曲をきっかけにそのジャンルに入り込んでいく。ファドの世界はきっと暖かく迎えてくれると思いますよ。どうぞお聴きになってみてください。
ちあきなおみが難破船をカバーしてましたね。