本作はブラジル在住経験を有するアート・リンゼイをプロデュースに
迎え、リオ・デ・ジャネイロとニューヨークの両スタジオで録音された。
カエターノ・ヴェローゾ、ジルベルト・ジル、ジャヴァン、ジョルジ・ベン
という、ブラジルポップス界を代表する4人のソングライターによって
本作品のために作編曲された楽曲の数々。ある時は声高に、また
ある時はしっとりと歌い上げるガル・コスタの歌声。琴線に触れる。
ガル・コスタは作曲をしてない。従って、全て他人の歌なわけだが、
深い解釈の元に歌い上げる楽曲達はまるで自作曲を歌うかのよう。
他人の歌をどうしてここまで深く理解しうるのか不思議でならない。
ここで思い出されるのが、同じくブラジルのエリス・レジーナである。
今は故人であるが、彼女もまた作曲はせず他人の歌を歌ってきた。
しかし、時にオリジナル作品を凌駕するような作品を発表してきた。
ブラジル音楽はもちろん、ジャズを始めとして幅広く音楽に親しんで
、歌手として幅広いレパートリーを有す2人のブラジル人女性歌手。
世代こそ違えども、どこか共通点を感じさせるものがあるように思う。
このアルバムを聴き、一番印象に残ったのは3曲目の「Erratica」。
その前の2曲、特に2曲目にトラックされた「Bumbo da Mangueira」
などは、ジョルジ・ベン(ジョール)らしいファンキーなサンバである。
そこから、驚くほど急激にしっとりとした「Erratica」に入るのである。
後頭部を殴られたような切り替えしに愕然とし、沈黙する他はない。
正にこの部分に、ガル・コスタの曲に対する深い理解が感じられる。
生半可な解釈と歌唱力でこのようなドラスティックなことを試みると、
きっと雑然としていて無味乾燥としたものとなってしまうことだろう。
表現方法が違っていたとはいえ、歌われる曲に内包されたはげしい
個性の表現はガル・コスタとエリス・レジーナに共通していたと思う。
「ガル・コスタにしか歌えない曲がある。」と宮沢和史氏は述べた。
全くもってその通りだと思う。ガル・コスタにしか歌えない曲。それは
もしかしたら誰よりも深く歌を愛する心からくる深い曲の解釈そして
楽曲に刻み込んだ個性。そんなところにヒントがあるかもしらない。
| 1.Bahia, Minha Preta 2.Bumbo da Mangueira 3.Erratica 4.Mãe da Manhã 5.Gratitude 6.Eu Vou Lhe Avisar |
7.Nuvem Negra 8.Lavagem Do Bonfim 9.Serene 10.Voce E Voce 11.Alkahool |
Jorge Ben Jor :violao Gilberto Gil : violao
Djavan : violao Paulinho da Viola : violao
Art Lindsay : guitarra
Marcos Suzano : percussion etc.
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いつ出すのかといわれたマリーザ・モンチもアルバムを出すとのこと。マリア・ヒタに限らずブラジリアンアーティストは2代目が多いですよね。でも、2代目は圧倒的に女性アーティストが成功しているように思われるのは気のせいでしょうか。
いやいやそれにしても豊富な知識と的確な分析、素晴らしいですね。
私はほとんどブラジル音楽オンリーなので、こちらのblogでいろいろ教えていただいております。
今後ともよろしくお願いします。
初めてお邪魔しました。ああー楽しい音楽を聴く!いいですね!
またお邪魔させて頂きたいと思います。今後ともよろしくお願いします☆
TBありがとうございました。
ガル・コスタもエリス・レジーナも良いですね。
いつも詳しい解説、参考にさせていただいております。
また、お邪魔しますね。
う〜ん、良さそうですねぇ。ジャケットも‥
ブラジル音楽は多岐に渡っているのでそれだけでも理解するのは大変なことです。ここでは音楽の理解は一つの文化の理解だけでは得られない。という持論に基づいて広く浅すぎないように音楽を取り上げることにしています。よろしかったら気軽にお立ち寄り下さい。お待ちしています。
世界には様々な音楽があってどれも楽しいものばかりです。しかし、あまりにも数か多いために全てを知ることは困難です。ここでは比較的効率良く様々な音楽に触れることが出来るようにレビューを書くことにしています。どうぞまたいらしてください。
ここではガル・コスタとエリス・レジーナを比較してみたのですがいかがだったでしょうか。的を得ていたか、また、それを表現できていたかは末筆の自分にはイマイチ自身がありませんが、一つの考え方として取り組んでみても面白そうなテーマじゃないかと勝手に思っています。またどうぞいらしてください。
「O Sorriso Do Gato De Alice(チェシャ猫の微笑)」は非常に完成度が高くガル・コスタの中でもおすすめの作品の一つです。よろしかったらお聴きになってみてください。
ガル・コスタいうとそんくらいしか思い浮かびません。家を探したらなんか出てくるかもしれませんが… どうもスイマセン(--; 本館にMPBネタがないので別館からトラバさせてもらいました。今後ともよろしくお願いします。
blog初心者なのでTB返しが今ひとつ解りません・・すいません。すごく充実したblogですね。いろいろ参考にさせていただこうと思います。友人がブラジルで歌手をしているので(修業中?)このblog教えてあげようと思ってます。
今後ともよろしくお願いいたします。
ガル・コスタの娘さんがデビューしていたのですか。知りませんでした。1983年というとかなり前になりますがその後どうしているのでしょうか。
トラックバックは便利な機能です。直ぐに使いこなせるようになると思いますよ。このサイトがご友人のお役に立てたらこんなに嬉しいことはありません。どうぞ教えてあげてください。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
「いろんな人がおりますね」を削除お願いします。お手数おかけします・・・
>ドン・コスタの娘のニッカ・コスタをガルの娘と思っていたみたいです。
そうだったのですか。ブログを通していろいろな方と知り合えて、その方から更に情報が入ってくる。ヴァーチャルな環境ではありますが、こういう場も大切にしたいと思っています。どうぞこれからもよろしくお願いします。
>TBをミスりました。削除お願いします。
了解しました。今回は記事が削除されていたのでTBも消しておきますが、直接関係ある記事でなくても内容が近ければTBは受け付けますので今後ともどうぞよろしくお願いいたします。