World-Brasil-MPB : ★★★★★
EMI音源に完成されたイヴァン・リンスの世界観をみる
イヴァン・リンスがEMIに残した1977年の傑作。
俗にEMI時代と呼ばれる70年代後半のイヴァン・リンスは
その音楽において独自のものを完成させた充実した時期
といってよいかと思う。EMIに残した作品は4作品に上るが
どの作品も非常に内容が濃く、これぞイヴァン・リンスと
いわせるだけのものが感じられる個性の強いものとなっている。
イヴァン・リンスはその甘く切ないメロディーを
ブラジル特有の心地良いリズムに乗せて歌い上げる
ピアニスト兼シンガーソングライターである。
本作品でもその完成されたスタンスに基づいて
イヴァンワールドが繰り広げられる。
本作品「今宵楽しく」はイヴァンワールドという意味では
EMI4作品の中でも最右翼の作品といっていいだろう。
1曲目の小気味いいリズムで始まるメドレー
「輪になって踊ろう」から最終曲「いつかきっと」まで、
明るい曲もしっとりしたバラードもあるが、
一貫した甘くとろけそうな、しかしそれでいて単なるポップとは違う
音楽背景を持った世界が提示される。
この作品の後1980年代になって、
イヴァン・リンスはクインシー・ジョーンズや
ジョージ・ベンソン、マンハッタン・トランスファーといった
数多くのアメリカンミュージシャンと共演していくのだが、
それを控えた純粋な意味での彼の音楽性
を見るのには最高の作品であろう。
| 1. quadra de roda (輪になって踊ろう) o passarinho(小鳥の歌) marinheiro(水夫) meu amor nao sabia(愛しい人) agua rolou no.1(苦い涙1) agua rolou no.2(苦い涙2) 2.um fado 3.dinorah dinorah |
4.aparecida 5.velho sermao(悲しい伝説) 6.choro das aguas(水のショーロ) 7.somos todos iguais nesta noite(今宵楽しく) 8.maos de afeto(暖かな手) 9.dona palmeira 10.ituverava 11.Qualquer Dia(いつかきっと) |
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このジャケも面白いですねー、後「You Must Believe In Spring」は
俺もエバンスの中では上位なんですよ(笑)
イヴァン・リンスの「今宵楽しく」はなかなかの名盤だと思います。イヴァンワールドが全体にわたって展開されていてファンには涙モノです。
自分の知り合いにはクインシー・ジョーンズからイヴァン・リンスを知った方が多く、カエターノ・ヴェローゾのカヴァー曲「Coracao Vagabundo」がトラックされている「Novo Tempo」をおすすめするのですが、本当のイヴァンらしさが発揮されているのはこちらの方だと思います。
ビル・エヴァンスの「You Must Believe In Spring」は名盤ですよね。でもその背景は正に悲劇の連鎖。悲劇から生まれた破滅的な美とでもいうのでしょうか。
イヴァン・リンスの音楽は個性派揃いのMPB界でもちょっと異質ですよね。もともとフォーク出身との話もありますが、その辺にルーツがあるのでしょうか。とにかく甘いwでも、うっとおしすぎるという事の無さが彼の才能だと思います。
名盤とのことでご推薦されているのを機に購入候補に入れておきました。
ご教示ありがとうございます!
イヴァン・リンスは数多くのアルバムを出しているので何から手をつけるべきかちょっと迷うところです。これは個人的な見解なのですが、EMIに残した作品からお聴きになるのが良いのではないかと思います。この作品の他には「A Noite」「Novo Tenpo」等があります。宜しかったらお聴きになってみて下さい。