World-France-Pops : ★★★★☆
音を通して内面を見つめる
ジュリアン・ベール、1997年のファーストアルバム。
シングルカットされたボサノバ調の「Le monde s'ecroule(世界の崩壊)」は
ラジオチャートをじわじわ駆け上り記録的なロングヒットとなった。
別に歌が上手いわけでは決してない。
曲は良いが、発表当時の事を考慮しても新しい音楽という感じはしないし、
とてもシンプルな楽曲で凝った作品とはいえないと思う。
しかし、人を惹き付ける強烈な個性を感じるのである。
一度聴いただけで抜け出せなくなるほどの誘引力をもった
危険な魅力の音といっても過言ではないだろう。
おそらく音を聴かせる作品ではないのだろう。
「音を考える。」そんな表現が最も近いのではないだろうか?
それ故にこそ、各種メディアもこのデビュー作をして
シャルル・ゲンズブールやイヴ・シモンなどを引き合いに出して
彼を讃えたのだと思う。
そこには他の音楽以上に「音を通して内面を見つめる」という要素が含まれている。
様々な葛藤を表現したジュリアン・ベールの音は、彼の内省的な視点の元に
聴き手をも現象の先にある世界へと引きずり込んでいく。
| 1.MARIE pense a moi マリーは僕のことを考えている 2.Une femme seule ひとりの女 3.Le monde s'ecroule 世界の崩壊 4.La bataille la plus dure もっともつらい戦い 5.Juillet 66 ジュイエ66 |
6.Derive 漂流 7.300annees lumiere 3000光年 8.La folie douce 優しい狂気 9.Cette fille s'appelle demain “明日”という名の彼女 10.Vie sur Mars 火星の生活 |

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