Classic-Cinema Music-Piano Solo : ★★★★☆
期待高まる日本人ピアニストの動向
近藤嘉宏、1997年旭川市大雪クリスタルホールにおける録音。
新進気鋭のピアニスト近藤嘉宏が編曲に丸山和徳を迎えて
20世紀トップスクリーンミュージックに挑戦する。
映画音楽のカバーアルバムは数多くあり特に珍しくもない。
スタンダードナンバーの代表とも言えるスクリーンミュージック
を扱った作品の多くは、曲のキャッチーなフレーズに依存した
コマーシャルな作風のものが多く、駄作が多く芸術的な作品は
むしろ少ないのかもしらない。
しかし、本作は単なる曲の美しさにのみ依存した作品とは異なる。
丸山和徳によるアレンジは、サウンドトラックに毛が生えたような
作品を一喝するごとく斬新でアイデアに満ちている。
曲のポップな面を生かしてここまでユニークなことが出来るのかと
思わず感心させられる。
一方、近藤嘉宏の極めて繊細でクリアなピアノタッチは、
ミュンヘン国際コンクールを始めとしたドイツ修行の成果が現れているのだろう。
見事なダイナミズムはピアノ一台で演奏しているとはとても感じさせない。
おすすめは、
1曲目のミシェル・ルグラン作曲「シェルブールの雨傘」
9曲目、ヘンリー・マンシーニ作曲「ひまわり」
11曲目、ジョニー・マンデル作曲「いそしぎ」
16曲目、ニーノ・ロータ作曲「道」。
特に「いそしぎ」は、丸山和徳の編曲手法が遺憾なく発揮されている。
それは今までの「いそしぎ」の解釈を根底から覆すようなもので、
非常にユニークで面白い。
映画音楽というポップな視点から日本人ピアニストの将来に
大きな希望を感じさせてくれる一枚だと思う。
| 1.シェルブールの雨傘 2.フォレスト・ガンプ 3.黄昏 4.「レナードの朝」 5.ゴッド・ファーザー 愛のテーマ 6.ピンク・パンサー 7.ライムライト 8.マカロニ |
9.ひまわり 10.ロミオとジュリエット 11.いそしぎ 12.「バグダッド・カフェ」 コーリング・ユー 13.ニュー・シネマ・パラダイス 14.太陽がいっぱい 15.「アラジン」 ホール・ニュー・ワールド 16.「道」 ジェルソミーナ |

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