ロザリア・デ・ソーザ、2003年のソロデビュー作品。日本やヨーロッパでのボサノヴァ人気は根強いものがある。アコースティックにこだわるユニットもあれば、エレクトロニカを取り込んで表現するアーティストもいるが、そこではボサノヴァ創成期のエレンコレーベルやオデオンレコードに残された音源の泥臭さからは遠く離れた洗練された音が展開している。
ロザリア・デ・ソーザはブラジルからイタリアに渡りボサノヴァ、MPBを歌っていた。そのうちにSchemaレーベルのDJ/プロデューサーであるニコラ・カンテに認められ、Quintetto Xのリードヴォーカルを経て本作のソロ・デビューとなった。
ニコラ・カンテは本作でもプロデュースにアレンジにと、全面的にバックアップしている。カルロス・リラ/ヴィニシウス・ジ・モライス作曲の1曲目「Maria Moita」はライトなドラムンベース風のアレンジで一気にロザリア・デ・ソーザの世界に引き込んでいく。
しかしそのままの流れが続くかと思うとそうでもない。基本はアコースティックな音作りのようだ。ロベルト・メネスカルの「Adriana」、カエターノ・ヴェローゾの「Saudosismo」、バーデン・パウエルの「オサーニャの歌」、そして、再びロベルト・メネスカルの「Ipanema」と続いていく。間にオリジナルというのかニコラ・カンテの曲が挿入され、全体としてフレッシュなラウンジミュージック作品となっている。
ロザリア・デ・ソーザの歌はアンニュイでヨーロピアンテイストを身につけている。本作作成時点で14年のヨーロッパ生活を送っていたことになるのだが、この年月は彼女の歌唱の幅を十分に広げていたのであろう。エレクトリックピアノやビブラフォン、フルートといった楽器の使用はアグスティン・ペレイラ・ルセーナの参加したカンデイアスを思い出させるスムースな音だ。と思えば、12曲目の「Zona Sul」ではジャズサンバ風のピアノソロが聴けたりもする。
純粋なボサノヴァ作品とはいえない。しかし、現代に求められるボサノヴァの音とはむしろこういう音なのではないだろうか。昼下がりの午後にくつろぎながらかけるBGMにぴったりの作品である。
| 1.Maria Moita 2.Bossa 31 3.Adriana 4.Tempo Futuro 5.Saudosismo 6.Canto de Ossanha 7.Fica Mal Com Deus |
8.Mais 9.As Gotas 10.Mar Azul 11.Ipanema 12.Zona Sul 13.Samba Novo |
Fabrizio Bosso : trumpet Gaetano Partipilo : a-sax,flute
Pietro Lussu : piano,organ Gianluca Petrella : keyboads
Sam Paglia : organ Pasquale Bardaro : vibraphone
Enrico Bracco : guitar Alberto Parmegiani : guitar
Guido Di Leone : guitar Davide Penta : bass
Lorenzo Tucci : drums Tarek Abou Chanab : percussion
Nicola Conte : produce,arrange
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