![]() Joana Amendoeira |
World-Portugal-Fado : ★★★★☆
ジョアナ・アメンドエイラ、2002年から2003年にまたがって録音されたサードアルバム。若干12才にして本格的にファドを歌い始めたジョアナ・アメンドエイラ。歌唱に際し人生の深みが要求されるファド。しかし、この早咲きの才能が歌うファドに決して浅さは感じられない。伝統的なファドスタイルを基本とした構成でアマリア・ロドリゲスを彷彿されるメリスマティックな歌唱が展開する。また、若さ故の声の張りはドラマティックな曲を情緒的に演出する。20才となった彼女は今こそが油の乗った旬の時期なのである。 |
ファド再興に伴って様々なファディスタが誕生した。伝統的なスタイルにこだわるミージアやマリーザ、カティア・ゲレイロ。そして、クロスオーヴァー的なアプローチで全く新しいファドを目指すドゥルス・ポンテスやクリスティーナ・ブランコ。アマリア・ロドリゲスによって完成されたファドに様々なアーティストが新たな切り口を与えている。どれも画期的なものでファドファンとしてはその充実振りに大きな期待を寄せずにはいられない。
ジョアナ・アメンドエイラはファドの歴史の中でも最も若くしてファドのスターダムにのし上ったアーティストである。現在活躍するファディスタの多くがファド氷河期を経験しており不遇の中で身を削って才能を開花させたのに対し、ジョアナ・アメンドエイラはファド再興の機運の中で才能を開かせた。ファドを学ぶ環境が充実していたといえるだろう。幼くしてファドに触れる機会を得て体系的にファドを学ぶことが出来た。
3作目となる本作でもアマリア・ロドリゲスの強い影響を感じることが出来る。幼い頃から聴いてきたアマリア・ロドリゲスは、彼女のファド人生の全てであり最大の目標であるのかもしらない。しかし本作では、単なるアマリア・ロドリゲスの模倣ではない個性を見ることができる。アーティストとして模倣は大切なことである。しかし、模倣でオリジナルを凌駕することは出来ない。それ故これこそがジョアナ・アメンドエイラという歌唱を感じることが出来るようになった事は本当に嬉しい。
バックを務めるのはギターラ(ポルトガルギター)のクスト−ディオ・カステロ、ヴィオラ(いわゆるガットギター)のカルロス・マヌエル・プロエンサの典型的なファドスタイルにヴィオラ・バイショ(アコースティックベース)のマリノ・デ・フレイタス。時にヴィオロンセロ(チェロ)のヴィセンテ・シュアキ、ギターラのフォンテス・ロカが加わる。非常に優れた伴奏でジョアナ・アメンドエイラとの相性もとても良い。
「若くして世に出た現代のアマリア・ロドリゲス」の評は最早彼女には必要ないのではないだろうか。そう思わせるだけの内容が詰まっている作品である。そしてまだ若い。これから何をしてくれるのかそれを考えるだけでも心が躍る思いがする。
Joana Amendoeira : voz Custodio Castelo : guitarra Carlos Manuel Proenca : viola
Marino de Freitas : viola baixo Vicente Shuaqui : violoncelo Fontes Rocha : guitarra
| ブログ啓蒙に1日1クリック!よろしくお願いします→ |
|

.jpg)

banner_03.gif)