Bojoがマリア・アルシーナと共演した通算4作目となる2003年の作品。シンセサイザー、ベース、ドラムにサンプラーを組み合わせた、生音を生かしたBojoのエレクトロニカサウンド。それが70年代に活躍したMPB歌手マリア・アルシーナと共演する。取り上げる楽曲はBojoのオリジナル曲5曲に加え、ジョルジ・ベン、アリ・バホーゾの古典からヴァドといった若手まで様々。Agora(現代)の意の通り卓越した新感覚な解釈で展開している。
ボジョのサウンドは上述のように生音とサンプラーやエフェクトを共存させたもので演奏レベルも高い。打ち込みのみで作られた音楽に物足りなさを感じている人でも十分聴くことが出来る多様性を持ち合わせたものだ。他に生音でエレクトロニカを表現したユニットとしてRootsが挙げられる。しかしRootsは演奏レベルがさほど高くなく、ともすればサンプリングで出来る事を生音でやっているだけという印象があった。そういう点でボジョは真の意味でエレクトロニカと生音をクロスオーヴァーする回帰的ユニットであるといえると思う。
その回帰的ユニットの今回の試みがマリア・アルシーナとの共演だ。ボジョがマリア・アルシーナと出会ったのは2003年7月のSESCポンペイアでのことだった。マリア・アルシーナは元々MPBのアーティストで、1970年代にジョアン・ボスコやジョルジ・ベンを歌って成功を収めた。少なくとも現代ではカルトな人気を誇るアーティストだったようだが、SESCボンペイアでボジョと出会い意気投合。ついにはCDを出すまでに至った。ボジョは1970年代のカルトミュージシャンの発掘をしたわけであって、その目の鋭さは本作の完成度の高さを見ても良く分かる。
マリア・アルシーナの歌声は円熟した芳醇な響きを持っているが、少しも古臭さを感じさせない。ともすれば懐メロ的と表現されてしまいかねないMPBのアーティストもいるが、ボジョの楽曲によってマリア・アルシーナは極めて現代的な歌手として生まれ変わったのだ。確かな演奏技術を持ちながら新鮮な楽曲解釈が出来る柔軟さも持ち合わせているボジョ。その表現がこの作品で見事に結実している。
| 1.Kataflan 2.Bate Balaio 3.Pan Pan Pan 4.Tarja Preta 5.Nervokalm 6.Antes do Sangue |
7.Sangue Latino 8.Agora 9.Eu Dei 10.Filho Maravilha 11.Ora Veja |
Du Moreira : baixo e moogerfoogers
Fe Pinatti : loops e sfeitos
Kuki Stlarski : bateria,percussao,e hang
Mauricio Bussab : voz,sintetizadores e marimba
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