![]() Le Trio Camara |
France-Jazz Samba : ★★★★★
ル・トリオ・カマラ1968年の作品で、激しくも熱いジャズ・サンバを展開している。フェルナンド・マルティネス(p),エヂソン・ロボ(b),ネルソン・セラ(ds)からなるル・トリオ・カマラは、謎に包まれたユニットとしても有名でその生い立ちからして興味深い。
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冒頭に書いたようにル・トリオ・カマラはその生い立ちからして変わっている。ブラジル 人ながらピエール・バルー に見出されフランスでデビューしたのだ。詳しい経緯は不明だが、外交官としてフランスに赴 任していたヴィニシウス・ジ・モライスと親交の深かったピエール・バルーがブラジル行 きを決意し、ブラジルにおいて様々なアーティストと交わった事が後の映画「男と女」の テーマ曲作曲のインスピレーションとなったことは有名な話である。そうなると、ピエール・バルーがブラ ジル訪問中にル・トリオ・カマラを発掘しフランスにおいてデビューさせた可能性が考えられる。
ル・トリオ・カマラはジャズサンバのアーティストとしてもあまり有名なユニットとはいえないが、ピエー ル・バルーが見込んだだけあって豊かな才能を持ったアーティストである。疾走感溢れる1曲目バーデン・パウエル作曲 の「Berimbau」に始まり、ドリヴァル・カイミ作曲のスローバラード「Nao Tem Solucao 」とつなげるあたりもにくい演出である。ドリヴァル・カイミに始まり、バーデン・パウエル、アントニオ・カルロス・ジョビン 、エドゥ・ロボといったボサノバ、そしてジョアン・ドナートやセルジオ・メンデスまで様々なアーティスト の曲がトラックされているが、ベストチューンとしてはフェルナンド・マルティンス作曲 の「Bia」とジョアン・ドナート作曲の「Muito a Vontade」を挙げたい。どちらも風をき って走るようなスピード感溢れる爽快なアレンジで、ル・トリオ・カマラの持ち味を最大限に引き出してい るように感じられる。
ル・トリオ・カマラは本作以外に混声コーラスグループであるル・マスクの作品 「Brasilian Sound」のバックでの演奏が有名である。その他にスペインのRivieraレーベルから「Ritmos Brasil」という作品が出ているようなのだが、こちらがどのような内容かは良く分からない。本作「ル・ト リオ・カマラ」は発売元のPlup Flvorレーベルが破産して以来、長い間入手困難となり高価な値段で取引さ れていた。しかしこの度、新星堂傘下のオーマガトキからリイシュー盤として発売されることとなった。是 非この機会にボサノバとトロピカリアの狭間で一瞬の輝きを見せたジャズサンバの名盤をお聴きになってみ てはいかがだろうか。ブラジルから離れた異国の地で謎めいた足跡を残したル・トリオ・カマラからジャズ サンバのヴェールの奥が垣間見えるかも知らない。
Fernando Martins : piano Edson Lobo : bass Nelson Serra : Batterie
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