![]() Reencontro Com Sambalanco Trio |
Brasil-Jazz Samba : ★★★★★
サンバランソトリオ、1965年リリースの3作目。セザル・カマルゴ・マリアーノ(p),ウンベルト・クライベール(b)、アイアート・モレイラ(ds)の強烈な個性がぶつかり合う、美しくもエネルギッシュなユニットの最終章を飾るアルバム。サンバランソトリオを代表する名曲、スタンダードナンバーが小気味良いアレンジで楽しめる名作。 |
もともと洗練されていたサンバランソトリオだが、3作目となる本作「リエンコントロ・コン・サンバランソ・トリオ」においては、前作までと比べ遥かにエスプリの利いた作品となっている。ジャズサンバというと「熱い演奏」が魅力の音楽というイメージがあるが、ここでは熱く速い曲よりも、ブルーでスローな曲が目立つ。ここにおいてジャズサンバも一つの完成形を見た。それがアイアート・モレイラの渡米と重なり、サンバランソトリオの解散劇につながったのかもしらない。
それにしても高い完成度を誇るアルバムだ。無駄が一切感じられないのにユニークなアイデアに溢れている。たった3人で演奏しているとはとても思えない。セザル・カマルゴ・マリアーノのダイナミクス一つとっても溜息が出るほどだし、セザル・カマルゴ・マリアーノとウンベルト・クライベールのユニゾン、ウンベルト・クライベールとアイアート・モレイラのシンコペーション、アイアート・モレイラのパーカッション音選びのセンス・・・。
ジャズサンバはピアノトリオが多く、この形態からピアニストの独壇場になってしまうバンドが少なからずあった。それはそれで魅力的な場合もあったが、サンバランソトリオは全てのパートに奇才が集まっていながらバンドトータルとしての完成度の追及を怠らなかった。それでいて個性が隠れてしまったりする事もなく、遊び心も音楽的主張も明確に存在していた。そこがこのバンドの面白さだと思う。
私はウンベルト・クライベールのポジションがこの役割に深く関わっているものと感じていて、それはウンベルト・クライベールがもともとハーモニカというリード楽器奏者だった事に由来していると思っている。コード楽器でありながら、曲のテンポやリズムに非常に重要な役割を果たすベース。この理解にリード楽器の知識は本来欠かせないと思う。このウンベルト・クライベールのベースがセザル・カマルゴ・マリアーノのピアノとアイアート・モレイラのドラムを深く結びつけ絶妙のアンサンブルが生まれているのではないだろうか?7曲目のメドレーに一通りの事が集約されている。せめてこれだけでもお聴きになっていただけたらと思う。
Cesar Camargo Mariano : piano Humberto Clayber de Souza : bass Ayrton Moreira : drums
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