Jazz-Piano : ★★★★★
チャーリー・パーカーのグループでレギュラーピアニストをしていた
デューク・ジョーダンだったが、時代の流れに翻弄され、身を落とし、
タクシードライバーや配送係の仕事で細々と生計を立てる日々を送っ
ていた。その期間は実に10年にも及び、時代に取り残された1人の
ピアニストの末路としてはあまりにもはかなくむごいものであった。
やがて人知れずアメリカを離れヨーロッパへと旅立つことを思い立つ。
当時のデューク・ジョーダンにとって、渡欧はアメリカとの決別を意味
していたのかも知らない。そして1973年、異国の地で11年ぶりの
新作を発表する。それが本作「フライト・トゥー・デンマーク」である。
一面真っ白なコペンハーゲンの雪原。アメリカでの葛藤を洗い流すか
のような美しいジャケットは新天地でのデューク・ジョーダンの思いが
込められている。文字通りしがらみから開放された別天地だったのだ。
テクニックが素晴らしいわけではない。解釈が斬新なわけでもない。
ただ、時代に取り残された男は普遍的なスタイルを完成させていた。
それは、執拗なまでにメランコリックな演奏を試みるということだ。
デューク・ジョーダンの刹那的な表現の形式はあまりにも美しく儚い。
淡々と演奏される一音一音に浮き沈みの激しかった人生の断片が見て
とれる。しかし、雪を頂いた大地が純白の輝きを見せるように彼の心
の傷も欧州の地で幾分癒されたのかも知らない。無骨な中に美しい
フレーズが幾つも散りばめられている。
デューク・ジョーダンの作品も含めスタンダードナンバーが揃っており
ジャズ初心者の方でも楽しめる作品となっている。
| 1.No Problem 2.Here's That Rainy Day 3.Everything Happens to Me 4.Glad I Met Pat [Take 3] 5.Glad I Met Pat [Take 4] 6.How Deep Is the Ocean? |
7.On Green Dolphin Street 8.If I Did-Would You? [Take 1] 9.If I Did-Would You? [Take 2] 10.Flight to Denmark 11.No Problem [Take 2] 12.Jordu [Take 1] |
Mads Vinding : bass Ed Thigpen : drums
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リンク1:フライト・トゥ・デンマーク
リンク3:フライト・トゥ・デンマーク
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デューク・ジョーダンといえば、トミー・フラナガンやハンク・ジョーンズといった、あまり表に出ないタイプのピアニストといった感じがします。
60年代から70年代に掻けて、多くのジャズマンがヨーロッパに渡ったと聞きます。彼もその一人だったのですね・・
欧州にはもともとユーロジャズの下地となるものがあったと思いますが、'60〜'70年代にジャズアーティストがヨーロッパに渡ったのを契機に今日の隆盛の骨格が形成された可能性は大きいと思います。そう思うとこの作品もジャズ史上非常に意義深い作品の一つといえるかも知りません。
デューク・ジョーダンのTBありがとうございます。
僕もこのアルバムは好きです、一曲目の”ノー・プロブレム”といい6曲目の”ハウ・ディープ・イズ・オーシャン”といいメロディアスで聴いていて落ち着くアルバムですよね。
CDで持ってるので十八番の”ジョードゥ”もボーナストラックで聴けるのもいいですねぇ。
「バルネ」(RCA)でのジョーダンの”ジョードゥ”のプレイも好きですよ。
あと、話は飛ぶのですが何気に60年代のの渡辺貞夫やガボール・ザボのファンなのでそちらにも今度コメントさせていただきますね(TBありがとうございました)。
では、また書き込むこともあると思うので
よろしくお願いしますね。
今回記事作成に当たってインターネットで調べたのですが、デューク・ジョーダンを扱っている記事は思いのほか少ない印象がありました。音源があまり出回っていないことも原因なのかも知りませんが、秀作が多いので是非この機にレコード会社様にも頑張っていただいて再販を実現させていただきたいものですwまたどうぞおこしください。