Domonkos Héja – Brahms:Hungarian Dances (2008)

Domonkos Héja; Danubia Orchestra Óbuda "Brahms: Hungarian Dances"

新進気鋭の若手指揮者ドモンコシュ・ヘーヤ(Domonkos Héja)と、
オーブダ ・ダヌビア管弦楽団(Danubia Orchestra Óbuda)による、
ヨハネス・ブラームスのハンガリー舞曲集(第1番-第21番)で、
2008年にワーナーよりリリースされた。
4部21番からなるハンガリー舞曲は元々ピアノ曲として発表され、
後に、ブラームス本人を含む様々な人物によってオーケストラ向けに編曲された。
ドモンコシュ・ヘーヤの表現に質実剛健な堅苦しい表現は全くない。
とにかくポップで聴きやすい。そして、軽快で優しい解釈でありながら、
飽きの来ない驚きと発見に満ちた作品となっている。

ハンガリー舞曲集は、当時まだヒット作に恵まれなかったブラームスが、
エドゥアルト・レメーニとのハンガリー演奏旅行中に知った、
ジプシーの音楽を編曲したピアノ曲という事で発表されており、
作品番号はついていない。実際、後にハンガリー舞曲がヒットすると、
エドゥアルト・レメーニは、これを盗作であると主張し訴訟になった。
ブラームスは、自作曲でなく編曲作品として発表していた事が幸いし、
この裁判に勝訴している。いずれにしても、それまで自身の作品に納得出来ず、
楽譜を廃棄していたブラームスにとって、ジプシー音楽との出会いは、
これ無くしてその後を語る事が出来ない位、革命的なものとなった。

ロマン派とか新古典派とかブラームスが形容される表現のせいなのか、
ハンガリー舞曲もベートーベン風の重厚な表現を聴いてきた気がする。
もちろん、それが悪いわけではなく、それはそれとして面白いのだが、
ジプシーのダンスミュージックは、楽しく、敷居の高いはずはない。
本作には、宮廷音楽然とした貴族の存在は感じられない。
普段着で、生活に追われていても時に楽しむ庶民的な人間像が浮かんでくる。
封建社会から民主社会になって、文化の中心も王侯貴族から庶民に移った。
今、聴きたかったのはこの目線なのだと思う。

01 Vol.Ⅰ:No.1 G Minor [Allegro Molto] Trad; Johannes Brahms
02 Vol.Ⅰ:No.2 D Minor [Allegro Non Assai – Vivace] Trad; Johannes Brahms
03 Vol.Ⅰ:No.3 F Major [Allegretto] Trad; Johannes Brahms
04 Vol.Ⅰ:No.4 F# Minor [Poco Sostenuto – Vivace] Trad; Paul Juon
05 Vol.Ⅰ:No.5 G Minor [Allegro Vivace] Trad; Albert Parlow
06 Vol.Ⅱ:No.6 D Major [Vivace – Molto Sostenuto] Trad; Albert Parlow
07 Vol.Ⅱ:No.7 A Major [Allegretto] Trad; Johan Andreas Hallén
08 Vol.Ⅱ:No.8 A Mimor [Presto] Trad; Hans Gál
09 Vol.Ⅱ:No.9 E Minor [Allegro Ma Non Troppo] Trad; Hans Gál
10 Vol.Ⅱ:No.10 F Major [Presto] Trad; Joannes Brahms
11 Vol.Ⅲ:No.11 D Minor [Poco Andante] Trad; Albert Parlow
12 Vol.Ⅲ:No.12 D Minor [Presto – Poco Meno Presto] Trad; Albert Parlow
13 Vol.Ⅲ:No.13 D Major [Andantino Grazioso – Vivace] Trad; Albert Parlow
14 Vol.Ⅲ:No.14 D Minor [Un Poco Andante] Trad; Albert Parlow
15 Vol.Ⅲ:No.15 B♭ Major [Allegretto Grazioso] Trad; Albert Parlow
16 Vol.Ⅲ:No.16 F Minor [Con Moto – Presto] Trad; Albert Parlow
17 Vol.Ⅳ:No.17 F# Minor [Andantino – Vivace] Trad; Antonín Dvořák
18 Vol.Ⅳ:No.18 D Major [Molto Vivace] Trad; Antonín Dvořák
19 Vol.Ⅳ:No.19 B Minor [Allegretto – Piu Presto] Trad; Antonín Dvořák
20 Vol.Ⅳ:No.20 E Minor [Poco Allegretto – Vivace] Trad; Antonín Dvořák
21 Vol.Ⅳ:No.21 E Minor [Vivace] Trad; Antonín Dvořák

Domonkos Héja : Conductor
Danubia Orchestra Óbuda

  • 2008
  • Warner Music Hungary
  • 2564-69284-9

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