藤圭子 – 女のブルース (1970)

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「女のブルース」は、藤圭子がRCAビクターより1970年7月5日にリリースしたセカンドアルバム。20週に渡ってオリコンLPチャート連続1位を獲得したファーストアルバム「新宿の女 “演歌の星”藤圭子のすべて」から僅か4か月後にリリースされた本作「女のブルース」は、17週に渡ってチャート連続1位を保ち、入れ代わり立ち代わり2作で計42週連続1位という記録を打ち立てた。「新宿の女 “演歌の星”藤圭子のすべて」がカヴァー曲中心だったのに対し、本作「女のブルース」は全曲がオリジナル。作詞家:石坂まさを氏と、歌手:藤圭子の世界観が如何無く発揮されている。

本日、訃報が届いた。藤圭子さんが亡くなられたという。新宿のビルから転落死したと思われるとの事だった。強烈な個性を見せた昭和流行歌のカリスマが、期せずして先だった恩師石坂まさを(1941-2013)氏を追うようにして他界した事は大きなショックだった。私はそんなにロマンチストではないので、ここに関連性を見出そうとはしないが、ここ30~40年位だろうか、日本は音楽を大切にしてこなかった。そして、その間に、多くの貴重な人材を失い、新しい芽を摘んでしまったであろう事を改めて悲しく思った。

話を戻そう。ファーストアルバム「新宿の女 “演歌の星”藤圭子のすべて」はカヴァー曲中心で、オリジナル曲は「新宿の女」と「生命ぎりぎり」の2曲しかない。一方、セカンドアルバムである本作「女のブルース」は、初めて全曲が石坂まさを氏によって藤圭子の為に書き下ろされた作品という点で、前作以上に本作の意味合いは大きい。本作では「東京夜曲」といった小洒落た曲も歌っているが、やはり「命預けます」のような曲が彼女にはよく似合う。場末感。しがみつくように必死になっても、どうしようもない現実。絶望かそれ以上なのか、過酷な現実に向かう内面は真摯ではかなくも美しい。

01 女のブルース 石坂まさを; 猪俣公章; 成田征英
02 女の流れ唄 石坂まさを; 曾根幸明; 曾根幸明
03 涙のブルース 石坂まさを; 猪俣公章; 原田良一
04 東京夜曲 石坂まさを; 池田孝; 池田孝
05 命預けます 石坂まさを; 石坂まさを; 曾根幸明
06 あなた任せのブルース 石坂まさを; 森川登; 池田孝
07 ネオン街の女 石坂まさを; 石坂まさを; 池田孝
08 盛り場数え唄 石坂まさを; 中村泰士; 原田良一
09 夜の花 石坂まさを; 彩木雅夫; 池田孝
10 女泣かせ 石坂まさを; 城美好; 原田良一
11 東京ワルツ 石坂まさを; 石坂まさを; 池田孝
12 女の真心 石坂まさを; 小谷充; 池田孝

藤圭子(Vo)、他

  • 1970
  • RCA Victor; Sony Music
  • MHCL 30049

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