「オン・ステージ~日本の古典芸術~」は、見砂直照(みさごただあき)と東京キューバン・ボーイズが、1972年に日本コロムビアよりリリースした作品。東京キューバン・ボーイズの名称を越えて、キューバ音楽に止まらず更なる表現を追求していった意欲作で、日本の古典や民謡を当時最新の方法論を用いて表現している。全曲の編曲を担当しているのは前田憲男。2012年12月5日に日本コロムビアの「Dig Deep Columbia」シリーズの第3弾として初CD化された。「Dig Deep Columbia」シリーズ第3弾では、見砂直照と東京キューバン・ボーイズ「Holiday In Okinawa 組曲”あがらうざ” ~沖縄民俗詩~」(1971年)も同時リリースされている。
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見砂直照(1910/8/30-1990/6/20)は、追分節で著名な見砂東楽の子として明治43年に石川県金沢市に生まれ、1933年に東洋音楽大学(現:東京音楽大学)のチェロ科を卒業する。やがて、中南米音楽に魅せられ、1949年9月に見砂直照と東京キューバン・ボーイズを結成すると、戦後のマンボブームと共にラテン・バンドの主軸となる。
見砂直照と東京キューバン・ボーイズは、結成年の1949年から解散する1980年までの間に、通算300枚以上のオリジナルアルバムをリリースし、日本における中南米音楽の理解に大きく貢献した。これにより、見砂直照は、1982年にはキューバ共和国(República de Cuba)より文化勲章を、1983年には日本政府より勲四等旭日小綬賞を受賞した。
1980年の見砂直照と東京キューバン・ボーイズ解散後、1990年に見砂直照が他界する。その後、2005年に息子である見砂和照(みさごかずあき)が遺志を受け継ぎ、見砂和照と東京キューバンボーイズとして活動を開始した。