日向 葵 Aoi Hyuga のすべての投稿

ワールドミュージックの評論とDJをしています。ブラジルやハンガリーの音楽、昭和歌謡が特に好きです。音楽に興味を持つと、食から哲学まで文化のあらゆる側面に手を出します。本業は音楽と無関係で、倫理を学ぶのがライフワーク。ペットのうさことVW EOSを愛す婚活男子です。

Šaban Bajramović – A Gypsy Legend (2001)

シャバン・バイラモヴィッチ「ア・ジプシー・レジェンド」(2001)

「ア・ジプシー・レジェンド(A Gypsy Legend)」は、シャバン・バイラモヴィッチ(Šaban Bajramović)が2001年にワールド・コネクションよりリリースした作品。編曲及び演奏は、モスタル・セヴダ・リユニオン(Mostar Sevdah Reunion)。モスタル・セヴダ・リユニオンのプロデューサー、ドラギ・シェスティッチ(Dragi Šestić)が、ユーゴスラビア紛争の余韻の残る中、6か月に及ぶ捜索の末にシャバン・バイラモヴィッチを見つけ出し録音にこぎつけた。

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東京キューバン・ボーイズ – オン・ステージ~日本の古典芸術~ (1972)

見砂直照と東京キューバン・ボーイズ「オン・ステージ~日本の古典芸術~」(1972)

「オン・ステージ~日本の古典芸術~」は、見砂直照(みさごただあき)と東京キューバン・ボーイズが、1972年に日本コロムビアよりリリースした作品。東京キューバン・ボーイズの名称を越えて、キューバ音楽に止まらず更なる表現を追求していった意欲作で、日本の古典や民謡を当時最新の方法論を用いて表現している。全曲の編曲を担当しているのは前田憲男。2012年12月5日に日本コロムビアの「Dig Deep Columbia」シリーズの第3弾として初CD化された。「Dig Deep Columbia」シリーズ第3弾では、見砂直照と東京キューバン・ボーイズ「Holiday In Okinawa 組曲”あがらうざ” ~沖縄民俗詩~」(1971年)も同時リリースされている。

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Art Blakey & The Jazz Messengers – Like Someone In Love (1960)

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「ライク・サムワン・イン・ラブ」は、アート・ブレイキー・アンド・ザ・ジャズ・メッセンジャーズが、
Englewood CliffsにあるVan Gelderスタジオにて、1960年8月7日と14日に録音した作品である。
しかし、本作がBlue Noteレーベルよりリリースされたのは1966年で、タイムラグがある。
本作でのジャズ・メッセンジャーズ構成メンバーは、リー・モーガン(tp)、ウェイン・ショーター(ts)、
ボビー・ティモンズ(pf)、ジミー・メリット(b)、アート・ブレイキー(ds)である。

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金井克子 – 他人の関係 (1973)

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「他人の関係」は、金井克子が1973年にCBSソニーよりリリースしたアルバムで、同年3月にリリースされたEPが大ヒットとなった同名曲「他人の関係」を含む、A面:オリジナル曲6曲、B面:カヴァー曲6曲から構成されている。1994年にSony Recordsより「CD選書 他人の関係/金井克子」としてCD化されている。

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Jo da Babylonia – Beauty & Stupid (2013/11/19)

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小洒落た人の集まる気取った街は、11月にもなると、クリスマスの準備で忙しそうだ。
大掛かりで派手なイルミネーション、巨大なツリーや雪だるまにサンタクロース。
赤と緑と金色が、ライトアップされた光に照らされて目に飛び込んでくる。
冷たい風が吹く中、行き交う人達は、暖かそうなコートを身に纏い、談笑しながら歩いている。
生活の匂いのしない、この小綺麗な雰囲気が、現実を忘れさせ刹那の安堵を与えるのだろう。
ここはテーマパーク。行き交う人の街。住人には外来者をもてなす義務があるのだろう。
大通りから裏路地に入り、地下へ降りると、現実に引き戻された思いがした。

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