「Ha Megfogom Az Ördögöt…(英語名:Once I Cath The Devil…)」は、Besh o droM(ベシュ・オ・ドロム)が2005年にリリースした、4作目となるアルバムである。ベシュ・オ・ドロムといえば、ハンガリーの民族音楽であるNepzene(ネプゼネ)を、ロックやファンク、スクラッチや打ち込みを使って現代的に表現するバンドだが、アルバム毎にその表現のアプローチもちょっとずつ違っている。今回のアルバムは全12曲中8曲が歌もので、メンバーのSzalóki Ági(サローキ・アーギ)とゲストのMiczura Mónika(ミツーラ・モニカ)による特徴的な2人の女性ヴォーカルをメインに持ってきた歌謡作品に仕上がっている。
「民俗音楽(ハンガリー)」カテゴリーアーカイブ
民俗音楽を意味するマジャール語ネプゼネ(Nepzene)は、伝統に沿った表現から現代的な解釈を大胆に取り入れた表現まで様々あって、どちらもとても面白い。
Napra – Jaj, A Vilag! (2007)
ナプラ(Napra)が、ハンガリー民族音楽系レコード大手のハングベト(Hangveto)傘下フォーク・ヨーロッパ(FolkEurópa)レーベルから2007年にリリースしたファーストアルバム。超絶エレキギターソロ、サローキ・アーギ風のハンガリー女性ヴォーカル、ツィンバロンにヴァイオリン、それらの高速ユニゾン。伝統楽器で演奏するハンガリーの民族音楽に、エレキギターが殴り込みをかけ、男女ツインヴォーカルと相まって全員が激しいバトルを繰り広げる。鬱屈したものを一気に吐き出すような、ハイボルテージ必死のお祭り音楽。
Szalóki Ági – A Vágy Muzsikál (2008)
サローキ・アーギ、ハングベトより2008年リリースの作品。
ビーンズ・レコードリリースの日本盤邦題は「想い焦がれて~カラーディ歌集」。
本作もハンガリーの民謡や古典を現代風に編曲して歌うスタイル。
テーマは、1930-40年代に女優及び歌手として活躍した
同郷のカタリン・カラーディ。ジャズコンボをバックにしっとりと、
それでいて時に明るいいつものサローキ・アーギが顔を出す。